【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」 | MATCHA - 訪日外国人観光客向けWebマガジン
【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」

【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」

本の街「神保町」に拠点を構えて働くためのワーキングラウンジEDITORYにて、日本在住または観光で日本に滞在している外国の方向けの、日本料理教室「Smithkitchen」が2014年4月から開催されています。

講師の竹澤寿見子(以下、竹澤)さんに、料理教室のコンセプトやはじめた背景、そしてユネスコ無形文化遺産に登録された和食について、お話を伺いました。

【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」

ベルギー出身のGwendolineさん(左)講師の竹澤 寿見子さん(中央)カナダ出身のAnjelicaさん(右)

── まずはじめに、Smithkitchenについて、料理教室の内容やコンセプトを伺ってもよろしいでしょうか。

竹澤 Smithkitchenは、日本に来ている外国人観光客の方と、日本在住者向けの日本料理教室となっています。基本は外国人の方向けの料理教室なので、英語で行っています。内容に関しては、「一汁三菜」をコンセプトにしています。セットミール、ご飯とスープとメインディッシュ、あとはサイドディッシュで構成しています。

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「一汁三菜」がコンセプト

── 一汁三菜をコンセプトにした理由をお伺いできますか?

竹澤 はい。海外の方々が知っている有名な和食って寿司やラーメン、すき焼きとか天ぷら、などなどですよね。

── そうですね。

竹澤 だけど、どれも単体というか、それだけがフィーチャーされていて、セットミールはまだ注目されていません。

和食が“ユネスコ無形文化遺産”に登録されましたよね。いまもこれからも、和食はどんどん注目されていくと思っています。なによりセットミールは栄養のバランスがよくて、彩りも綺麗。もっと海外の方に知ってもらいたいな、と。そういう私の考えがもとになり「一汁三菜」をコンセプトに和食を教えようと思いました。

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── 今日の献立を一汁三菜で表すと、どのような構成になっているのでしょうか?

竹澤 今日の献立は、メインディッシュとご飯がセットになったちらし寿司。サイドディッシュとしてぶなしめじを使った茶碗蒸しとお吸物。デザートのみたらし団子ですね。

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見た印象で、春っぽい感じだと思います。彩りで旬を(季節)感じることもできるんですよ。ちらし寿司のトッピングには花びらに見立てた絹さや。お吸物には、ピンク色のかまぼこで春の蝶々をイメージしたものを具材として使っています。

今後もコンセプトの「一汁三菜」を軸に、旬の食材を使いながら、季節を感じられる献立を組み立てていきます。夏だったら、手打ちうどんにしてみるとか、秋だったら栗ご飯にしてみるとか。

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和食の良さは、丹精込めて作られた深みのある味わい

── 竹澤さんのお考えになる和食のよさについてもお伺いできますか?

竹澤 そうですね。栄養バランスがよくて、彩りもよく、すごく繊細。味も複雑なところでしょうか。うわ、めっちゃしょっぱい。めっちゃ旨味がある……とか、正直和食には「ドーン!」というインパクトはあまりないですよね(笑)。そういう感じよりも、醤油とみりんと酒と。ちょっと複雑だからこそ出せる味わい。“深みがある”というところが素敵だと思います。1個1個丁寧に作られている、その丹精込めて作られた感じが、凄く好きですね。

―― 見た目、彩り、という意味では、講義がはじまる時に器や箸置きを外国人の方に選んでいただくところにも感じとれました。

竹澤 そうですね。これは、以前働いていた料理教室のやり方を取り入れさせてもらっています。レシピにはサンプルとしておすすめの食器が書いてありますが、私が考えないような組み合わせで生徒さんが食器を持ってきたりだとか。そういう意味で食器を選ぶのも、料理の一つの楽しみだと思っているんです。

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旅をしながら和食を教えていたのがきっかけ

── 竹澤さんが外国人向け和食教室を始めた理由についてお話していただけますでしょうか?

竹澤 もともと料理をするのが好きだから料理の先生をしていました。その後、仕事を辞めて1ヶ月ヨーロッパをぐるーっと旅行していたんです。カウチサーフィン(*1)を使って、ホストを現地で見つけて。

好意で泊まらせてもらう代わりに、私ができるアビリティをホストにプレゼントする。それで一ヶ月料理を教えながら回っていたんですね。

(*1)カウチサーフィン:海外旅行などをする人が、他人の家に宿泊させてもらう(カウチをサーフさせてもらう)という形式の相互的な思いやりや信頼による制度

── それが原体験ということでしょうか?

竹澤 そうそう。それが凄く楽しくて。寿司とか、もう少しマイナーなもの。例えば照り焼きとかを作りました。そこで「料理を教えることって凄く楽しいな」っていうのをもう一度実感できました。その原体験があって、日本に帰ってきてトライしてみようかな、と。

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── 教室を始めてみて、受講者からの反応はいかがでしょうか?

竹澤 「初めてでも気軽に参加できる」とコメントをいただけているのが嬉しいです。私自身が目指しているところに近づいているのかなと思います。

というのも、クッキングスクールという感じではなくて、どちらかというと、アットホームな空間で、料理を楽しみながら学べる機会を提供していくのが、私の理想なんです。

ただ丁寧にレシピに沿ってやるだけではなくて、ポイントを料理の合間や終えたら必ず伝えること。油揚げが手に入らなかったら、豆腐を使ったらいいよ!とか。心がけているのは、必ずアレンジを伝えるようにしていることでしょうか。あとは、授業の合間に質問ある? わからないことある?って確認しながら進めていますね。

【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」

和食の良さを再認識・再発見してもらえるように

── 2014年4月からスタートしてまだ1ヶ月も経っていない状況で、実際に教室に足を運んでいる外国人の方がいることに驚いています。どのように海外へ向けて発信されてきたのでしょうか?

竹澤 はい。じつはコンテンツを考えるのは好きだけど、PRは苦手です(笑)。
それで、わたしなりに知っているメディア「Craigslist(クレイグスリスト)」とか。「Meetup(ミートアップ)」などなど、知っている媒体での告知はできるかぎり取り組みました。そうしたらグループの教室だけではなくて、プライベートレッスンをやってくれませんか?というお声かけをいただく機会も増えてきました。そうやってちょっとずつ蒔いていた種が、徐々に芽吹きはじめていると感じているところですね。

── そうなんですね。とても楽しみです。

竹澤 はい。でも、もっと楽しくなっていくと思っています。寿司やラーメンなどの、これまで有名だった料理以外のものも注目してもらえるようになるはずです。2020年にはオリンピックもあるし、日本に来る外国人観光客の方は増えていきます。そういうところで和食の良さを再発見、そして再確認してもらえるように。今後も頑張っていきたいと思っています。

【インタビュー】竹澤寿見子さんに聞く、和食の良さとは?神保町にある外国人観光客向けの日本料理教室「Smithkitchen」

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Information

Smithkitchen


住所:東京都千代田区神田神保町2-12-3 安富ビル2F
営業時間:月〜金曜日(11:00~14:00)
クレジットカードの有無と種類:有, Visa, Master
他言語対応:英語
アクセス:都営三田線/都営新宿線「神保町駅」A4出口より
徒歩1分
参考価格:7000円
公式HP:http://smithkitchen.me
※お問い合わせは公式HPから
→MATCHAを見てご予約いただいた方は、なんと2000円割引。公式HPの予約画面(Contact)に次の質問項目があります。どこで「Smithkitchen」を知りましたか?(did you hear about “smith kitchen”?)こちらに「MATCHAを見ました」と記載して予約をしてください。

Author

Takuro Komatsuzaki
茨城在住。『MATCHA』の編集をしています。

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