「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い | MATCHA - 訪日外国人観光客向けWebマガジン
「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い

「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い

2014/04/29 Akihito Usui

2010年に放送されたテレビアニメ『Angel Beats!』の劇中に登場するバンド「Girls Dead Monster」の2代目ボーカル「ユイ」の歌唱パート担当としてデビューしたLiSAさん。その後、人気テレビアニメ『Fate/Zero』や『ソードアート・オンライン』のオープニングテーマを担当するなど、近年目覚ましい活躍をみせています。

そんなLiSAさんが歌う、2014年4月放送開始のテレビアニメ『魔法科高校の劣等生』のオープニングテーマ「Rising Hope」に込めた思いや、国内外でのライブについて話を聞きました。

「自分を信じてくれる人のために強くありたい」

「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い

――2014年5月7日に発売される5thシングル「Rising Hope」にはどういった想いを込めましたか?

「大切な誰かが信じてくれる自分を信じたい、そしてその人のために、大切な人のために、自分は強くなりたいんだ、強く生きていきたいんだ」という想いを込めました。

――強くなりたいとは?

テレビアニメ『魔法科高校の劣等生』では、主人公・司波達也(以下、達也)の周りのたくさんのキャラクターが「あいつ(=達也)は劣等生だから優等生に勝てる訳がない」と思っている状況の中、主人公の妹・司波深雪(以下、深雪)だけが達也のことを信じてくれているんです。達也の「そんな妹のために自分はいつまでも強くありたい」と思う気持ちだったり、深雪が一歩踏み出せないでいる時に、達也が「頑張れ!お前(=深雪)のかっこいい姿が見たいんだよ」と言い、深雪がその思いになんとか応えようとする気持ちだったり、それぞれが「誰かのために自分は強くなりたい」と思っている気持ちを歌いました。

――そういう気持ちって、普段のLiSAさん自身とリンクする部分が多いですよね?

そうですね。今回の曲は、歌詞を自分自身のこととして捉え、自分の心の中とリンクする部分をアニメの中から探して書きました。普段、ライブの時も、「ああ、もう今日ダメかもしれない」とか「ホントは怖いな……」とか、私が自分のことを信じられない中でステージに立つこともあります。それでも「LiSAなら絶対最高のライブをしてくれる!」「こいつならきっとやってくれる!」と信じてくれるみんながいる。

私がラブレター(=CD)を出すときにも、「LiSAの曲だからカッコいいに違いない」と信じてくれるみんながいます。私はその期待を裏切りたくないし、みんなが信じてくれるからこそ強くありたいと思うんです。そういった部分が作品と歌で、かなりリンクしていると思いますね。

「『魔法科高校の劣等生』の世界観とLiSAの歌がぴったり合った!」

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――「Rising Hope」の中でLiSAっぽさを一番出せている部分を教えてください。

今までアニメタイアップ曲の歌詞を書いたことはなかったし、どちらかというと作品の世界観を意識した音楽が多かったと思います。ですが、2013年に「best day, best way」というノンタイアップのシングルを出し、その後に「träumerei」というオリジナルアニメ作品のオープニングテーマを歌わせてもらった時に、自分の好きなことをやらせていただけました。「LiSAがアニメの音楽をやったら」というところをすごく試行錯誤しながら作らせていただいたんです。

それを経て、今回のアニメ作品では「LiSAがアニメの音楽をやったらこうなる」というよりも「『魔法科高校の劣等生』の世界観とLiSAの歌がぴったり合った!」という方が近いです。自分のやりたい音楽が、『魔法科高校の劣等生』のオープニングテーマで表現できることと同じでしたし、歌詞に関しても本当に自分の想いとリンクする部分を書いているので、すごく素直に、自分自身の歌として歌えるなと思います。

また、「Rising Hope」の歌詞を一緒に書いてくださった田淵智也さんは、ソロデビューから今まで、ずっとLiSAの音楽に関わってきてくれた人であり、LiSAという人の枠を一緒に作り上げてきた人の一人なんです。加えて、『魔法科高校の劣等生』の原作小説を以前から読んでおり大好きだったそうで、その両方を持ち合わせている田淵さんが私のために曲を書いてくれたからこそ、しっくりきたんだと思います。

「今回はすごく欲張りな展開だなって思います(笑)」

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――初回生産限定盤と期間生産限定盤との収録曲が異なっていますが、こちらはどんな意図で分けたんですか?

ジャケットにメインヒロインの深雪ちゃんが描かれている期間生産限定盤は、おしとやかさもあるけれどお兄ちゃんのことになると感情的になってしまう深雪ちゃんの両面性を表現したくて、1、2曲目には感情的な「Rising Hope」「ポーカーフェイス」を、3曲目には柔らかい曲を入れたいなと思い「雨上がりの空とキミ」を収録しました。

LiSAがジャケットの初回生産限定盤は、LiSAという人間がロックな部分とポップな部分で成り立っているということを表したくて、1,2曲目でロックな部分、3曲目の「アシアトコンパス」でポップな部分を表現しました。

――アニメジャケットバージョンは作品に寄せて行って、LiSAジャケットバージョンはLiSAさんをより出していく形で作ったんですね。

そうですね! なので、期間生産限定盤は、アニメの世界観を大事にしている人たちが好きになれるような、「これこそ『魔法科高校の劣等生』だよね!」と思ってもらえる1枚にしました。逆に初回生産限定盤は「LiSAといったらやっぱりポップなものが必要だよね!」って言ってくれる人たちが買ってくれた時に、「これこそLiSAだよね!」って思ってもらえたら嬉しいです。

――アニメ好きの人には期間生産限定盤を聴いてもらいつつ、初回生産限定盤のLiSAっぽい歌も一緒に聴いてもらえたらなという形で、アニメやLiSAを幅広く知ってもらうために、いろいろな角度から聴けるように間口を広げているんですね。

はい! せっかくアニメのものをやらせてもらうんだったら、やっぱり私自身も作品に寄り添いたいって思いますし、その中でも自分のやりたいこともやりたいなと思いますし……。そういう意味では今回の形ってすごく欲張りな展開だなって思います(笑)。でもこういうのってアニメのタイアップがついていないとできないので、アニメがなければLiSAだけの音楽になってしまうだろうし、アニメ盤だけだったらアニメの方だけに寄せないといけないので、そういう意味ではすごくいいバランスだと思います。

Music Videoで魅せる、LiSAの心の表現

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――初回生産限定盤に収録されているMusic Video(以下、MV)を見ていて、ロックに歌っているところで「魔法科高校の劣等生」の作品の制服のカラーである白・緑色が使われていたり、途中ウェイトレス姿の部分ではピンクや赤っぽい色使いをされていて、カラフルな感じを受けました。さまざまな自分を見せているようなMVだと思いますが、これは自分をさらけ出していたりだとか、何か作品としてリンクさせる意図があるのでしょうか?

ウェイトレスが魔法かけるところは、自分が現実の世界で魔法使いになったらということを意識しています。ロックに歌っている部分では「魔法科高校」という場所にLiSAという人が入学したらどんな風に制服を着るのかなというところを表現しています。すごくありがたいことにLiSAの洋服を真似してくれる人や洋服を好きと言ってくれる人もいっぱいいるので、LiSA風なアレンジをできたらいいなって思いました。

――最初見た時に、激しく感情的に歌っている場面やウェイトレスの場面、部屋の中で歌っている場面とさまざまな場面があったので、それぞれのリスナーの立場に立って、そういう人たちの思いを表現しているのかなと思いました。

それはありますね。LiSAっていう人の中にもポップなカラフルなもの着てる人がいたり、何かになりきらなくちゃいけないというか、例えば制服を着て学校という場所に行かなければならない、ちゃんとした場所で振舞わなくてはならないなど、行動やものに縛られたりする人もいると思います。そんな中での表現というのはあるかな……って今、言われて思いました(笑)。

――なるほど。 新たな発見なんですかね(笑)。また、MVで鏡の外の自分は動いているのに鏡の中の自分が止まっている場面は、内面的なフラストレーションを表現しているのかなと。

本体の自分は動いてるのに鏡の中の自分は止まっているという表現は、心と現実のズレといった違和感みたいなものも表現できたらいいなと思っていました。

「Rising Hope」をみんなと一緒に育てていきたい

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――6月21日の赤坂BLITZからライブツアーがスタートしますね。全国を回っていく中で「Rising Hope」がツアーで歌われることを心待ちにしているファンも多いと思うのですが、ライブの中でどういった位置で歌っていくのでしょうか。

メッセージを伝えるような曲でもあるし、ライブの中で一気に畳みかけるところでもいけるし、すごく使いやすい曲だと思うんですよね。だからこそ、曲を置く場所によってメッセージの伝わり方も全く変わってくると思うので、ライブ自体をどう作ろうかというところからまず考えなくては、と思っています。

ただ、アニメの中で流れている時やMVで聴いている時と、ライブで聴く時とは全然違うものになると思います。ライブはライブでみんなのパートがたくさんあるので、そこで曲を完成させて、さらに育っていく「Rising Hope」がすごく楽しみだなと思います。

――それはタイアップが決まった時や作詞してる時から、そういう曲の使い方について考えていたのですか?

そうですね。特に2番の歌詞はアニメで流れないから、2ステップ(※1)にして、ライブハウスのフロアでみんなにやってほしいなと思って作りました。みんなに「come on!」って叫んでほしいとか、そういう自分の願望がいっぱい詰まっているのが2番だと思います。

(※1)リズムのノリの重点が二つ以上あることから、『二つのステップ』=2ステップと名づけられた。

――2番の部分は聴いていて腕を振ったり叫んだりしたくなりますね。

そうそうそう!(笑)  こういう難しい曲って、自分が歌えた瞬間の気持ち良さがあると思うんですよね。そのちょうどいいタイミングに「come on!」って言いたいから、カラオケに行って、一生懸命そのタイミングを練習するみたいな。ライブハウスでみんながいる中で「come on!」ってやったら、やった人も「やべぇ、気持ちいい!!!」ってなるんだろうなって思っています。一緒に楽しんでくれている人たちにも、そういう楽しみ方をしてもらえるといいな。

――みんなで盛り上がって、ライブが「すごい成功したな!」ってなると観客もみんな脱力して、帰る時にとても静かだったりします(笑)。

そうなんですね(笑)。でもアニメが好きな人はすごく元気ですよね。ライブの最後の最後まで自分たちが一緒に参加するというか、自分たちもステージにあがる演者の一人だと思って参加していると思うし。だからパワーが全然違うなって思います。

「音楽の力を信じて、海外でも挑戦していきたい」

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――2013年にシンガポールで開催された「Anime Festival Asia(以下、AFA )」(URL: http://www.animefestival.asia/ )でライブをした時の海外のファンの反応はどうでしたか?

AFAのファンの方もすごいですし、台湾のファンの方もすごかったです。私の曲ってコール&レスポンスが多いので、セットリストを組むときに少し悩んだりもするのですが、たとえ言葉の通じない国であったり、CDを聴いていない人の中であったとしても、やはりライブでその曲をどれだけ印象に残らせるか、楽しんでもらえるかが、一番重要で分かりやすいなと思っていて。

そのライブをやった時に、一緒に歌ってくれたりだとか、楽しみ方を吸収してくれたりとか、それは日本も海外も関係ないですね。その人(アーティストやクリエイター)が好きだから、その人が何を言おうとしているのか読み取りたいと思ってくれている気持ちがすごく大きいんだろうなと思っています。

――そういう機会をもっといろんな国で作ってみたい?

そうですね。個人的に海外はすごく好きですし、言葉が通じないところで音楽だけで楽しめる空間を作るのは自分の中での挑戦であり、楽しみにしている部分でもあります。音楽の力を私は信じているし、自分がカッコいいと思っているものを信じているので、着飾った服や派手なステージセットがなかったとしても、ちゃんと音楽をやったときに伝わるものがあると信じたいんです。それに挑戦し、確認する意味では海外に行きたいなと思っています。

――さまざまな国の方の反応を見ていると「LiSAさんに来てほしい!」という声がたくさんあるんですよね。

嬉しいですね。日本の文化や、日本で作品を生み出している自分たちが自信を持って良いと思っているものがあって、それが国を越えて海外の方に伝わるのは、本当に光栄なことです。海外には作品や文化が好きだから自分の国の言葉で訳したりとか、日本語を覚えたりとかしてくれるくらい好きな気持ちを持っている人たちがたくさんいるっていうのは、すごく幸せだなと思いますね。なので、私は音楽の力を信じて、音楽を作っていきたいです。

――最後に、国内のファンやまだLiSAさんと出会ったことのない海外の方たちに一言お願いします。

「Rising Hope」、正直めっちゃかっこいいです。フル音源で聴いたらもっと好きになってくれると思います。ぜひ「Rising Hope」を聴いて、一緒にライブで完成させてもらえれば嬉しいです。

そして海外の方たちへ。今すぐに行ける予定のところはないんですけど、待っていてくれる人がいるところに私は行きたいなと思っているので、気長に大好きなものを大好きなままで待っていてもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします!

Information

「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い

LiSA

オフィシャルサイト:http://www.lxixsxa.com/
Twitter:https://twitter.com/LiSA_OLiVELiSA
Facebook:https://www.facebook.com/lxixsxa.jp
iTunes:https://itunes.apple.com/jp/artist/lisa/id573943518

LiSA 5thシングル「Rising Hope」 2014年5月7日(水)発売

初回生産限定盤、期間生産限定盤、通常盤の3 形態でリリース!

【初回生産限定盤(CD+DVD)】 1,600円+税
・「Rising Hope」ミュージッククリップDVD 付
・撮り下ろし16P ブックレット付
「音楽の力を私は信じたい」アーティスト・LiSAが語る、「Rising Hope」と音楽への思い

【期間生産限定盤(CD+DVD)】 1,600円+税
・アニメ「魔法科高校の劣等生」ノンクレジットOP 映像DVD 付
・アニメ絵柄描き下ろしイラストミニポスター付
・アニメ絵柄描き下ろしジャケットイラスト三方背スリーブケース仕様

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【通常盤(CD)】 1,200円+税
※初回生産限定盤・通常盤と期間生産限定盤では、収録されるカップリング楽曲が1 曲異なります。

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Author

Akihito Usui
22歳。高校時代をオーストラリアで過ごし、青春を生贄にヲタクに転生。アニメ、漫画、声優、ゲーム、パチスロが原動力。喜多村英梨ちゃんが好き。ライブツアー全通したり。ゲーセンで格ゲーとか家でスマDXとか。只今世界のオタク文化を見ながら国外を放浪中。進捗は以下に随時更新中。 http://otaku-otaku.com/

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